リルコノ
2014/10/28 18:10

くまのプーさんの作者が生涯1本だけ書いた長編推理小説「赤い館の秘密」がすごい

Teddy bear Photo:Flickr/Nikolay Bachiyski

みなさんこんにちは、Lilcono(リルコノ)ライターのすがたもえ子です。
朝晩はだいぶ冷え込むようになってきて、冬はもうすぐそこといった感じです。
こんな季節には暖かくした部屋の中で、ゆっくりとした時間を過ごしたいもの。
DVDやTVを見るのもいいですが、ゆったり読書も素敵ですよね。

今回ご紹介したいのは、誰もが知っている「くまのプーさん」の作者、A・A・ミルン。実はミルンはその生涯でたった1本、長編の推理小説を書き残しているんです。
今回はくまのプーさんの作者、A・A・ミルンの「赤い館の秘密」をご紹介します。

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「赤い館の秘密」(原題:The Red House Mystery)

1921年に発表されたA・A・ミルン作の推理小説は、本文前の「ジョン・ヴァイン・ミルンに捧ぐ」という献辞から始まります。
この「赤い館の秘密」は、推理小説に目がなかった父親のために書かれた作品なんです。
当時は今のように推理小説というジャンルの作品は数が多くはなく、それに不満を感じていた父親への恩返しという意味でした。

執筆当時は代理人や出版関係の人間に“ユーモラスな話を書いたほうがいい”と諭されたそうです。
ですが、結果としてこの「赤い館」は推理小説史に名前を残す名作となりました。
この作品の発表後に「童謡の本を執筆中だ」とミルンが言うと、周囲の人間は手のひらを返したように推理小説を書くように勧めたという逸話が残されています。


 

あらすじ

「赤い館」と呼ばれる館には、この館の主人マーク・アブレットや、そのいとこのマシュー・ケイリーらが住んでいました。
そこへ15年ぶりにオーストラリア帰りのロバート(マークの兄)が訪ねて来ます。
暑い夏の昼下がり、赤い館にはマークの友人たちが泊りがけで集まっていました。
同じ日にアントニー・ギリンガムという男が、泊り客のビル・ベヴリーに会いに訪ねて来ます。
突然鳴り響く銃声。
ギリンガムは事務室の前でドアを叩くケイリーに出会います。
二人は窓から事務所の中に入り、館の管理人でもあるケイリーが、倒れている死体がロバートであることを確認。
マークの姿は館から消えていました。
ケイリーの行動に違和感を覚えたギリンガムは、友人のベヴリーと共に調査を開始する事に・・・。

 

ミステリー史に名を残す作品

推理小説というジャンルが確立されて間もない当時としては、「赤い館の秘密」のトリックは衝撃的だったと伝えられていて、その後の推理小説に大きな影響をあたえました。
イギリスの11種の名作にも数えられ、日本でも江戸川乱歩が「黄金時代ミステリーBEST10」の8位に挙げるなど高い人気をほこった作品です。
赤い館の探偵役のアントニー・ギリンガムは、横溝正史の私立探偵・金田一耕助のモデルになったことで日本でも有名になりました。

くまのプーさんにも通じる全篇を通して流れるやわらかく温かい調子は、この時代のイギリスの美しい景色が目に浮かぶようです。
探偵役のギリンガムとワトソン役のベヴリーのキャラクターがよく作り込まれているので、続編が書かれなかったことが残念でなりません。

推理小説がお好きでしたら、様々な作品に影響を与えた「赤い館の秘密」をぜひご一読あれ。

 

この記事を書いた人

すがた もえ子
すがた もえ子
得意ジャンルはライフスタイルとスピリチュアルに美容&健康。
綺麗と健康は背中合わせをコンセプトに、ちょっと役立つ情報をお届けします。

漫画家アシスタント、イベントコンパニオン、MCなど様々な職業を経験してきました。
イベントやお祭りが大好きな猫ストーカー。

おいしい物や面白そうな事に目がなく、興味がある事はとりあえずやってようがモットーです。
日本各地に伝わる伝承を集めてまわるのが趣味。
温泉ソムリエ。
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