リルコノ
2014/06/21 14:06

心理学者ケリーに学ぶストレスを味方にしたら得する科学的根拠 ~その2~

心理ケリー2

さて、いかにストレスを悪と“思い込む”かが健康を害する根源となるかという前回の続きです。

Lilcono(リルコノ)ライターのるぃです。

心理学者であるケリー・マクゴニガルによると、ストレス反応の中に「人を社交的にする」というとても興味深い反応があると言います。

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人を社交的にするホルモン:オキシトシン

これには、オキシトシンというホルモンが関係しており、またの名を「抱擁ホルモン」と呼ばれています。

所以はその名の通り人を抱擁(ハグ)したときに発するホルモンだからです。本来、オキシトシンは脳の社会的な本能を調整する働きをする神経ホルモンです。友人や家族との触れ合うことを要求させ、人との繋がりを強めようとします。

このようにとても良い働きをもつのですがあまり知られていないのが、このオキシトシンはストレスホルモンだということなのです。

ストレスへ対応するために脳下垂体から分泌されます。そしてその反応として人の支えを求めたくなるのです。またストレス反応は周囲の身近で困っている人がいる時、気づき助け合えるという働きをします。

 

オキシトシンの治癒力

ではここで生物学的に、どう人の体に作用するのでしょう。このオキシトシン、脳への働きかけに加え、ストレスの影響から心血管系を保護するという役割があります。ストレス時にも血管を弛緩した状態にして保ちます。

さらにオキシトシンのすごい所は、ストレスからの損傷を心臓が癒せるように心細胞の再生を助けるということにあります。

そしてそれが人との関わりや支えによって増強されるという、人との繋がりを使うメカニズムになっているということです。ストレス反応をすることによってストレスそのものがより健全なものになり、早く立ち直れるという回復力が組み込まれているというのです。

なんとも不思議な人間の生のメカニズムだと思いませんか。

もう1つの興味深い調査結果として、金銭のからんだ問題や家族問題といった大きなストレスを体験することにより死亡リスクが30%も高くなったということです。ただし、自分以外のほかの人を助けたり支えたりということに時間を費やしていた人はストレスによる死亡率の増加が全く見受けられなかったそうです。

この実証でも、人に関わり助ける思いやることが回復力をもたらしています。

ストレスによる健康被害というのは避けることができるということですね。

 

脳(考え方の在り方)の体への影響力

心理ケリー2-1

つまりは、各人の中でのストレスの在り方に寄るのです。

ストレス反応を有益なものとして捉え乗り越える自信を持つこと、またストレスを抱えるときには人との関わりを持ち回復力を得ることで精神的だけでなく肉体的にも良い状態を維持できるということなのです。

人生のキーポイントで立ち向かうことになろうストレスへの対処が上手くなると、自分を信じることができ、そして困難に一人で立ち向かわなくていいと理解できるのです。

この記事をパソコンの前で読んでいる皆さんのストレスに対する考え方を少し変えることができたのなら、私の原稿締め切りへのストレスもそうきっと心の平穏につながり、強いては血管への酸素供給も促進され、まさに皆さんによって私は命拾いするのかもしれません。合掌。

 

 

 

この記事を書いた人

るぃ・ベジェン
るぃ・ベジェン
英語科卒。百貨店と貿易物流会社を経て、カナダ・バンクーバーにてマーケティングとギャラリーマネージャーを経験。
帰国後、某大手企業にて翻訳/通訳/事務を通して日本と米国を行き来。
Foodieとしてレストランやカフェに通うと共にアラサーの体をいたわりホームクッキングにも精を出している。
安くて良いものを探す関西人魂は海外でも健在。海外から様々な切り口でライフスタイルを執筆。
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