Lilcono(リルコノ)ライターのコロポンです。
私は、美しい夜景を見るたびに、ある言葉を思い出します。
「夜景は、働くひとの灯火でできている」
私もこれまでさんざん、
夜景を楽しむカップル達に貢献する側として働いてきました。
ゲーム開発という、ちょっぴり特殊な環境で揉まれた経験を、
こちらで少しでも書かせて頂ければ幸いです。
「どうしてクソゲーが、クソゲーとして世に出るのだろう?」
みなさんも、一度は疑問に思ったことがあるかもしれません。「クソゲー」とは、ここでは
「プレイすることすら困難になるような、酷いバグや仕様が含まれているゲーム」
と言った意味で捉えていただければと思います。
あまりにも崩れすぎているグラフィック、バランス崩壊しすぎて
クリア困難なレベルデザイン、途中でフリースしてしまう…など、
様々な要因で「クソゲー」扱いされることになったゲームは稀に見かけます。
一体、この「クソゲー」達は、どうして生まれ、
どうしてみなさんの手元に届いてしまったのでしょうか?
十分なデバッグの時間がなかった、デバッグをしなかった
一番大きな理由として考えられるのは、これ。デバッグとは、
「ゲームを実際にプレイするなどして、不具合を見つけ出す」作業のことです。
ゲームというのは、それらしく遊べるように形ができても、
そのままリリースするとどんなゲームもすべて「クソゲー」扱いされるくらい、
デバッグをしなければ不具合だらけなものなんです。
例えて言うなら、何かの試験を受けて制限時間が余ったら、
見直しをして、初歩的なミスがないか確かめますよね?
それと同様に、ゲーム開発でもたくさん見直しをしてあげないと、
あり得ないミスが潜んでいるわけです。
そのため、何らかの理由でデバッグの時間をきちんととらなかった場合、
それは「クソゲー」になる可能性が高い、というわけです。
開発規模の小さいiPhoneアプリなどでは、
デバッグがないがしろにされたままリリースされて、まともに遊べない…
などの悲しい事態が発生しているものまであります。
様々なプロモーション等の関係でリリース日が調整できなかった
これは特に、マンガやアニメのゲーム化をした、などの、いわゆる「版権モノ」のゲームに起こりやすいです。
そして上述した、「十分にデバッグ時間がとれない」の理由の一つにもなります。
開発が遅延したのに、プロモーションスケジュールがすでに決まっている、
などの理由で、リリース日が後ろ倒しにできない場合があります。
すると開発側としては、「デバッグ時間を削る」「仕様を削る」などで
リリース日に間に合うように調整しようとします。
しかしそこで、仕様を削りすぎてしまった場合、
本来その仕様ありきで開発を進めていたものを削ってしまって、
ゲームのボリューム不足が起こったり、ゲーム内の矛盾ができたりします。
それを調整してリリースできれば良いのですが、
それもできないまま世に出てしまった場合、
それは「クソゲー」になる可能性が高いです。
以上、大きな理由を2つ挙げてみました。
ただ、開発会社の環境によっては、
「プログラマーが逃げたので時間がなくなった」
「ディレクターが全部勝手に変な仕様を決めるけど、
誰も止められる人がいなかった」
などの理由でクソゲーが誕生している可能性もあります。
もし、クソゲーに出会ってしまったら、
「どうしてこのゲームはクソゲーになってしまったのだろう?」
と思いを馳せるのも面白いかもしれません。
みなさんが素敵なゲームにたくさん出会えることを、切に願っております。
この記事を書いた人
-
87年北海道名寄市生まれ、旭川市育ち。名古屋大学文学部を卒業後、文学とは全く関係のないゲーム業界に就職。
ソーシャルゲーム制作・運営に携わるものの、徹夜続きの激務に耐えかねドロップアウト。
現在は派遣OLの傍ら、ブロガー・ライターとしても活動中。
ゲーム・アプリ・ガジェットなどのギーク女子的な分野はもちろん、
雑貨・旅行・ネイル・働き方などの分野の記事も書かせて頂いています。