社会人になって早数年、仕事の要領も覚え任され、自分より下に新人が入ってくる。上司と同期、後輩の間で板挟みになったり、人間関係や仕事関係からストレスを抱える日々が続いていませんか。
Lilcono(リルコノ)ライターのるぃです。
少し視点を変えてストレスというものを見てみることも1つのストレスリリースかもしれません。
ここではスタンフォード大学の心理学者であるケリー・マクゴニガルさんの最近の研究からストレスの対処の仕方を検討してみましょう。
風邪に始まり心血管疾患に及ぶまで様々な病気のリスクを上げるとし「ストレスが人を病気にする」と一般に説かれています。しかし、ケリーさんによると、ストレスに対する見方が180度変わった調査結果があるというのです。
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「ストレスが健康に悪い」との思い込みが死亡リスクを上げる?!
アメリカで8年間に渡り3万人に行われた調査で、前年にストレスが多かったと答えた人の中で「ストレスは体に悪い」と信じる人の死亡率が高くなっているのに対し、同じく前年にストレスが多かったとする人でもストレスを害だと信じていない人の死亡率は調査対象の中で最も低いとの結果だったとのこと。これはなんと前年に「そんなにストレスは無かった」と答えた人よりも死亡リスクが低かったといいます。
つまりこの調査から、全米で年間2万人もの人が「ストレスは体に悪い」と思い込むことにより死亡リスクを上げ亡くなっているというのです。この人数はなんと皮膚がんや殺人などの死因で亡くなった人数よりも上位に位置する死因となります。
考え方の違いは肉体的反応をも変える!
上記の結果を科学的観点から研究した結果、ストレスを感じたときの鼓動が早くなったり、呼吸が乱れたり、汗が出るといった不安やプレッシャーへの兆候を、呼吸が速くなるのは酸素を脳へ送りこみ機能を高め、心拍が高くなるのは「挑戦」に対しての行動の準備であると捕らえるよう被験者に教え信じさせることで体の反応が変わったといいます。
つまりこれらのストレス反応を感じた時に不安やパニックに陥る代わりに自信を持てるようになり、これにより典型的なストレス反応時の血管の収縮ではなく、血管が弛緩したままの状態を保ち、むしろ楽しんだり喜んで興奮したり勇気を奮起したときの状態に近い反応を体が示したそうです。生涯通じて体験するストレスからの肉体的反応がこれほど違えば、極端な可能性として50歳で心臓発作を起こすか、90歳まで健康に過ごせるかという違いを生むかもしれません。
プラス思考があなたの命を救う!
つまりはこのストレスの科学から、ストレスをどのように捕らえるかがいかに重要かということがわかります。ストレスを悪とし除去することよりも、いかに上手くつきあえるようにするかの研究が始まっているといいます。
この1年ストレスをすごく感じたと思ったあなたはこの次に同じストレス反応を感じた時に「あぁ、これはこの挑戦に立ち向かえるように私を準備してくれている、乗り越えるように体が反応しているんだ。」と思えることで、前回のストレスから学習し自信へと繋がり、自身を成長させてくれるのです。そして結果的には慢性的な血管の収縮を免れ心身ともに健康な状態を保てるのです。
今回は一旦ここまでにしましょう。実は、ストレス反応にはホルモン反応が伴っていてこれがまたとても興味深い役割を果たすのです。次回、心理学者ケリーに学ぶストレスを味方にしたら得する科学的根拠 ~その2~にてお伝えすることにします。
この記事を書いた人
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英語科卒。百貨店と貿易物流会社を経て、カナダ・バンクーバーにてマーケティングとギャラリーマネージャーを経験。
帰国後、某大手企業にて翻訳/通訳/事務を通して日本と米国を行き来。
Foodieとしてレストランやカフェに通うと共にアラサーの体をいたわりホームクッキングにも精を出している。
安くて良いものを探す関西人魂は海外でも健在。海外から様々な切り口でライフスタイルを執筆。
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